刑事政策参加

背景

 市民が刑事司法にどの程度参加しているかを測定する項目です。刑事政策参加は,「刑事司法システムでとられる行動に,直接的または間接的に影響を及ぼすことを意図してなされる活動,または結果として影響する活動(activity that is intended to or has the consequence of affecting, either directly or indirectly, the action of the criminal justice system)(Mukai et al., 2023, p. 3)と定義されています。これはVerba et al.(1995, p. 9)の政治参加の定義を転用したものです。


 最初の研究では,各活動を行なった回数を尋ねる形式にしていました。しかし,圧倒的多数の人はどの行動も行なっておらず,具体的な回数を尋ねても分析で加味することは難しいと判断し,その後の研究では各活動をしたことが「あるか/ないか」の二値で尋ねています(ただし,研究の目的によっては回数で尋ねることも可能と思いますので,その場合の教示文も下に掲載しておきます)


教示文

あなたは過去1年の間に以下のようなことをしたことがありますか。「ある」か「ない」かでお答えください。なお,以下の項目の中に含まれる「犯罪問題」については,「被害者・犯罪者の支援」,「犯罪者の処罰をどうするか」,「防犯活動」といった幅広い問題を含むものとしてお答えください。

選択肢
  • ある
  • ない
項目内容(9項目)
犯罪問題についての陳情書などに(対面またはオンライン上で)署名したこと
犯罪問題についてのデモなどの集会に参加したこと
犯罪問題に力を入れている団体や政治家に寄付をしたこと
犯罪問題について,公職者(警察官などの公務員や国会議員などの政治家など)に会ったり,連絡をとったりしたこと
犯罪問題について考えて,選挙で投票先を選んだこと
自分が住む地域の犯罪問題に取り組む団体・組織(防犯団体など)に参加したこと
SNS(ツイッターやフェイスブックなど)で,犯罪問題について思ったことを書き込んだこと
犯罪問題について,SNS(ツイッターやフェイスブックなど)で,人から回ってきた情報や意見を(リツイートやシェアで)拡散したこと
犯罪問題について,行政などの機関に,メールや手紙,電話などで苦情や要望を入れたこと
当初の教示文

(太字の箇所が新しい教示文では変更・削除されている箇所です)

あなたは過去1年の間に以下のようなことをしたことがありますか。各項目ごとに過去1年で行った回数を入力してください。1度もしたことがない場合は「0」と入力してください。10回以上の場合は「99」と入力してください。正確な回数が思い出せない場合は,確信が持てる範囲で入力してください(たとえば,「3回から5回」である場合には,「3」と入力してください)。なお,以下の項目の中に含まれる「犯罪問題」については,「被害者・犯罪者の支援」,「犯罪者の処罰をどうするか」,「防犯活動」といった幅広い問題を含むものとしてお答えください。

出典
  • Verba, S., Schlozman, K. L., & Brady, H. E. (1995). Voice and equality: Civic voluntarism in American politics. Harvard University Press.
  • Mukai, T., Matsuki, Y., Yuyama, Y., & Watamura, E. (2023). Criminal justice participation among Japanese adults: A preliminary study. International Journal of Law, Crime and Justice.
尺度を使用している論文
  • 向井智哉・綿村英一郎 (2025). 厳罰傾向と犯罪不安が刑事政策参加の経験と意図に及ぼす影響 法社会学, 91, 141-169.
  • Mukai, T., Brewster, D., Matsuki, Y., & Watamura, E. (2025). Comparing criminal justice participation between Japan and the United States. International Criminology, 5, 101–114. doi: 10.1007/s43576-025-00158-4
  • Mukai, T., Matsuki, Y., & Watamura, E. (2024). Who participates in criminal justice? An exploratory study in Japan. International Journal of Law, Crime and Justice, 77, 100670. doi: 10.1016/j.ijlcj.2024.100670
  • Mukai, T., Matsuki, Y., Yuyama, Y., & Watamura, E. (2023). Criminal justice participation among Japanese adults: A preliminary study. International Journal of Law, Crime and Justice, 74. doi: 10.1016/j.ijlcj.2023.100616
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