子どもに対する現代的偏見尺度(Modern Prejudice toward Juveniles Scale: MPJS)

背景

子ども(juveniles)が「社会や制度によって甘やかされている」という認知を測定する尺度です。「特権・特別扱いへの反感・敵意」因子と「偏見の存在の否定」因子から構成されます。社会的支配志向性尺度(SDO)および右翼権威主義尺度(RWA)との併存的妥当性,および子どもに対する厳罰傾向・治療傾向・実名報道への支持に対する増分妥当性が確認されています。

教示文

以下では,あなたが「子ども」について日頃感じていること,考えていることをお聞きします。「子ども」として「●●歳の男女」を思い浮かべて,以下の文章にどの程度同意するかを回答してください。

(18歳・19歳,16歳・17歳,14歳・15歳の3つの年代について確認的分析が行われ,どの年代でも因子構造に相違はないことが示されています。したがって,「●●」には(少なくとも)14歳から19歳までであればどの年齢でも入れることができると思われます。研究目的に応じてご使用ください。)

選択肢
  • 全くそう思わない
  • そう思わない
  • どちらとも言えない
  • そう思う
  • とてもそう思う
項目内容(10項目)
因子名項目
特権・特別扱いへの反感・敵意
(5項目)
最近の子どもは自分の要求ばかりを主張するようになっている
子どもは,権利ばかりを要求し,義務を果たしていない
近頃の子どもは,あまりにわがままになっている
日本社会は子どもに対して過保護だ
悪いことをしたときに,子どもだからという理由で大目に見られるべきではない
偏見の存在の否定
(5項目)
子どもの教育のための制度は十分に整備されている
日本社会は,子どもの意見を大人の意見と同じく公平に扱っている
子どもに対する偏見は,日本においてもはや大きな問題ではない
我々の社会は,概して子どもと大人を平等に扱っている
今の社会で,子どもに対する差別を軽減する取り組みはそれほど重要なものではなくなっている
出典
  • Mukai, T., Yuyama, Y., Matsuki, Y., Watamura, E. (2023). Development of a Modern Prejudice toward Juveniles Scale (MPJS) and its psychometric properties. Psychology, Crime and Law.
尺度を使用している論文
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