著作権侵害行為

背景

違法アップロード行為を描写するシナリオです。綿村他(2010)と同様に、「客観的重大性」「被告人の再犯可能性」「同一犯罪の発生可能性」が操作されています。これらの操作内容は、刑罰目的(応報、一般予防、特別予防)に対応しています。

シナリオ内容

被告人は、自分のパソコン上でファイル共有ソフトを利用し、著作権で保護されている音楽や映像などをアップロードした。

条件
条件記述
客観的
重大性
高条件被告人がファイル共有ソフトでアップロードした音楽・映像などの総額は、500万円以上にのぼるという。
低条件被告人がファイル共有ソフトでアップロードした音楽・映像などの総額は、1万円程度であるという。
被告人の
再犯可能性
高条件被告人は、他のユーザーの称賛を得ることを目的としてファイルのアップロードを行なっており、これまでにも同種の犯罪を何度も起こしていた。
低条件被告人は誠実な人柄であり、これまで同種の事件を起こしたことはなかったが、ファイル共有ソフトの違法性に対する認識が薄く、今回の事件を起こしてしまったという。
同一犯罪の
発生可能性
高条件警察の発表によると、近年、ファイル共有ソフトを通した著作権侵害事件の件数は増加し続けており、今後も同種の犯罪が起こる可能性はかなり高いという。
低条件警察の発表によると、近年では、安価で合法な音楽・映像配信サービスの普及を受けてファイル共有サイトの利用率は減少傾向にあり、今後同種の犯罪が起こる可能性はかなり低いという。
出典
  • 向井智哉・西川 開 (2018). 著作権侵害事件の客観的性質・主観的評価と取り締まりへの支持の関連 法と心理, 18, 123-128. doi: 10.20792/jjlawpsychology.18.0_123
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