著作権法観
背景
著作権・著作権法についての2つの考え方(公正利用・権利者保護)を支持する程度を測定します。当初の研究(西川・向井, 2019)では10項目として作成していましたが、項目内容の分かりやすさなどの観点から、向井他(2021)で8項目へと整理しました。
因子構造
因子名 | 構成概念 |
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公正利用 | 「権利者の利益を保護することが文化の促進につながる」という信念 |
権利者保護 | 「創作物を自由に利用できるようにしておくことが文化の促進につながる」という信念 |
教示文
以下には著作権や著作権法に関する意見が書いてあります。それぞれの意見はあなたご自身の意見にどの程度当てはまりますか。自分の考えに当てはまる選択肢を選んでください。
選択肢
- 全く当てはまらない
- 当てはまらない
- どちらとも言えない
- 当てはまる
- 非常に当てはまる
項目内容(8項目)
因子名 | 項目 |
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公正利用 (4項目) |
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他の人がつくった創作物を自由に使えるようにしておくことで,文化はもっと豊かになる | |
自由に使える創作物が多ければ,それだけ新しい創作物もつくりやすくなるはずだ | |
すぐれた創作物を生み出すために必要なのは、既に存在する創作物を自由に利用できる環境だ | |
著作権法の保護が強すぎると,創作者がすでに存在する創作物を自由に参照することが難しくなってしまうので,創作活動が妨げられてしまうだろう | |
権利者保護 (4項目) |
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著作権法によって創作者の権利が守られるからこそ,盛んに創作活動が行われる | |
創作者の権利をより強力に保護すれば,創作活動はますます盛んに行われるようになる | |
創作者に強い権利を与えれば,創作者はもっと創作活動を活発にするようになるだろう | |
著作権法の保護が弱いと,創作者は正当な報酬を得ることができなくなってしまうので,創作活動への意欲が失われてしまうだろう |